ヘルスケアー11(うつの実際)
うっとうしい雨の日が、うつ患者には一番堪える日だと医者に聞いた事があります。まさに最近の天気は、うつには辛い日が続いています。さて大人のうつの続きでです。
結局疲労である事を理由に、おきまりでブドウ糖や、精神安定剤を処方され、返されたわけです。彼はこんな経験もしていました。随分前の話ですが、あるプロジェクトが遠方にあって、飛行機での出張があったそうです。彼は無類の飛行機嫌いで、出張初めての日には手にびっしょり汗をかいて、あまりの恐怖心の訴え方に、日頃何事もなく飛行機に乗っている人までも、恐怖心が伝わってきたと言うくらい、恐がりだったみたいです。
でも何度か飛行機で往復する内に、多少は慣れたと思ったようです。それが、怖いのです。一旦潜在意識の中に植え付けられた恐怖心がそう簡単に、取れるわけもなく、ついに発作を起こしました。
出張の帰り、空港までの電車の中で氣分が悪くなりました。同僚が居たので、無理しないで一泊するかとまで言われたそうですが、最終便と言う事もあり、自分自身で選択をする羽目になったようです。この手の人は、自分を追いやる事が多いようで、決まった行動をしないと不安になるようです。つまり悪く言えば、融通が効かない、よく言えば生真面目となるのでしょうか。
いづれにしても、彼は選択しました。そうです、機上の人になる事を選びました。搭乗前から脂汗らしきものが出始めました。飛行機に乗り込んだ時は、一旦俎上の上を覚悟してか、落ち着いたような氣がしたみたいですが、いざ滑走路を猛スピードで走り出す飛行機の振動が伝わってくると、不安感が襲ってきました。一気に上昇するためか、飛行機は斜めにどんどん高度を上げます。Gがかかってくるのが判ります、タダでさえ息苦しいのに、そこに圧力がかかりますから、溜まったものではありません。
隣の同僚に声を掛けようにも声がでません。慌ててコールボタンを押しましたが、結局水平飛行に移るまでアテンダントは来てくれませんでした。ただ水平になるや、3名ほどのアテンダントが駆けつけ、袋をもってきました。そうです。その時点では過呼吸になっていたのです。袋を口に当てて、酸素をあまり吸わないようにゆっくりと呼吸を続けました。
そのお陰か、多少は持ち直しましたか、ふらふらして着座していられません。最終便と言う事もあってか、曜日が良かったのか、後部座席が一列空いていて、そこに寝かされて、ネクタイを取ってボタンをはずし、ズボンのベルトもゆるめました。これアテンダントがすべてやったみたいです。
シートベルトで、2,3カ所縛られて、水を口まで運んで貰ったそうです。ココだけ変わって貰いたい氣分ですが、彼にはそんな事にも気付かないくらい、苦しかった事でしょう。これもまた本人でないと判りません。なんだかんだと言っている内に、羽田につきまして、飛行機からの連絡があったのでしょうか、病院に予約が入れてある事を告げられ、タクシーも待たせてあったようです。
航空会社の人達も、いまなんだかんだと言われていますが、こんな大変な思いもして居るんですね。それで、同僚が彼を抱えるようにして、車に乗せて、同乗して、急休病院まで行ったようです。しかし、そこでの診断もあろう事か、疲労でしょう。と言う事で、ブドウ糖と安定剤の処方でした。この時まだ彼はパニックに襲われている事を知る由もありませんでした。
小説のようなエピソードですが、実話ですから本当に怖かった事だと思います。それにしても、原因がわからないと、神経的な事だと言いながら、その精神的なケアー技量をまたは、知識を持たない人達が、命を預ける医者をやっていて良いのでしょうか?物理的な欠陥がなさそうだ。神経だと感じたら、これ程顕著な症状はないはずですが、それが判らないのですね。
いま私の事務所では、電子会議システムを遠隔医療に使えないかと言う議論をしています。これが可能になりますと、著名な先生に問診ではありますが、見てもらう機会が出来ると思います。有名な先生はお忙しいので、迷惑な話でしょうが、患者が医者を選ぶ権利もあると思います。
大学病院で、モルモットにされたり、国立病院で味気ない対応をされるのは、もう沢山です。医者がえらだれる立場になれば、彼らも自分の商品価値を高めるために、技術や知識の習得に努めるでしょう。ココが本当のねらい目です。もっと医者らしい、正義感あるれる、人のためにを第1に考える、そんな人になってもらえれば、救われる人がもっともっと増えるのではないでしょうか?
電子会議システムの応用を考えるサイトは、以下からどうぞ。
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